影像短詩

記憶に接続する

2017-10-07から1日間の記事一覧

Cord22m:「月光」

手を伸ばせば 届くだなんて そんな近いモノなら 見向きもしなかった それは途方もなく 追いかけても追いつけない 月光のごとく美しい あなたに 他ならなかったからだ

Cord21m:「醜」

わたしは 「私」と言う 人から愛され 誰の害にもならず 笑顔も絶やすことのない殻の中で 醜い心を持て余している 私を守るモノにいつの日か ヒビが入ることを 密かに願っている

Cord20m:「雨」

今日もまた 届く事のなかった想いたちが とめどなく墜下している 地を叩く音は慟哭に似ていて わたしを震え上がらす この想いは必ず あなたに届けたいのに

Cord19m:「頁数」

私という存在が 数ある中の ほんの1ページでいい 気まぐれに読み返す程度でいい 破れて薄れてしまってもいい あなたの手元に残るなら