影像短詩

記憶に接続する

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

Cord24m:「依存」

目を閉じていても 耳を塞いでいても 手に触れられなくても もう二度と 温もりを感じれなくても 全て記憶の中にいる

Cord23m:「深海」

もう これ以上沈む事のない 底へと辿り着いたわたし そう ここからはもう 上がる事しかないの

Cord22m:「月光」

手を伸ばせば 届くだなんて そんな近いモノなら 見向きもしなかった それは途方もなく 追いかけても追いつけない 月光のごとく美しい あなたに 他ならなかったからだ

Cord21m:「醜」

わたしは 「私」と言う 人から愛され 誰の害にもならず 笑顔も絶やすことのない殻の中で 醜い心を持て余している 私を守るモノにいつの日か ヒビが入ることを 密かに願っている

Cord20m:「雨」

今日もまた 届く事のなかった想いたちが とめどなく墜下している 地を叩く音は慟哭に似ていて わたしを震え上がらす この想いは必ず あなたに届けたいのに

Cord19m:「頁数」

私という存在が 数ある中の ほんの1ページでいい 気まぐれに読み返す程度でいい 破れて薄れてしまってもいい あなたの手元に残るなら

Cord18m:「名」

あなたほど わたしの名前を呼んだ人は居ない わたしほど あなたの名前を呼んだ人も居ない そしてそれはもう わたしたちに 届くこともない

Cord17m:「鼓動」

産まれる前から ずっと叩き続ける音 わたしの中のわたしが ここに居るよと叩き続ける音 この振動が消えるまで わたしを内側からノックする

Cord16m:「暖」

冷たい風が わたしに纏わりつき すべての温度を奪おうとしている だから今あなたの その手が その声が その瞳が 必要だったの わたしを守るのもは あなたしか 居なかったのだもの